
パリ都市計画の歴史
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書籍情報
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ピエール・ラヴダン 著
土居義岳 訳
A4判上製函入
挿図375点
本文700頁
刊行年月 2002年5月
ISBN978-4-8055-0410-2
書籍詳細
これまでの日本語文献にみられた都市パリの紹介のされかたは、先進文化としてのエキゾチシズムや風俗や表象としてのパリがほとんどである。また逆に、制度や経済をおさえたうえで都市計画行為を具体的に論じたものは、通史的なパースペクティブに欠ける場合が多い。本書はそうした欠点部分を補うのみならず、これまでの個々の優れた研究成果をよりはっきりした骨格のなかで読み直す視点を提供するものである。
パリを含むヨーロッパはいま大きな転換点にさしかかっている。ヨーロッパ通貨統合を控えながら、首都のありかた、首都と地方の関係、そして国土全体のありかたそのものが再編成されようとしている。本書は、王権との関係、地方や郊外との関係という視点からもパリを論じたものであり、都市ネットワークの一要素としてパリを再考するための現代的視点をも提供するものである。
ピエール・ラヴダンは、一貫してパリ都市計画の歴史における計画者とその意図に注目し、ローマ治世下の古代からもっともアップデートな現代的問題までを詳しく論じており、本書はパリ都市史研究の基本的文献であり記念碑的著作となっている。