
ブリューゲルの “劇場”
罪、祝祭、諺
¥7,920(税込)
書籍情報
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森 洋子 著
A5判上製カバー装
本文492頁
刊行年月 2025年3月
ISBN 978-4-8055-0989-0
書籍詳細
本書の書名『ブリューゲルの・劇場・―罪、祝祭、諺』には、画家ブリューゲルが人間のさまざまな罪深い営みを・舞台上で演じる役者の名演技・のように描いている、というメッセージを込めた。また人間は祝祭を歓迎するものの、それに没頭する行為には欲望が潜んでいる、というメッセージもある。さらにブリューゲルはそうした人間模様に同時代のポピュラーな諺を織り込み、ヴィジュアル効果を使って諺の道徳教訓性を伝えている、というメッセージもある。(本書「あとがき」より引用)
約300点にのぼるフルカラーの図版とともに綴られた、ブリューゲル研究に心血を注ぐ著者、渾身の研究成果。
第・部 ブリューゲルの作品論
第一章 再発見されたブリューゲルの《聖マルティン祭のワイン》来歴と図像解釈
第二章 ブリューゲルの二つの《バベルの塔》の表象性 中世から近世にかけて
第三章 ブリューゲルの《節制》の図像解釈
第・部 諺図像学の提唱
第四章 ブリューゲルの《ネーデルラントの諺》と古い日本の諺画像
第五章 十六、十七世紀ネーデルラントの「青いマント」の諺図像
第六章 笑いの図像表現に・読む”諺 十六、十七世紀のフランドル、オランダ絵画を中心として
第七章 近年のブリューゲル研究の成果・課題・提言 《悪女フリート》他
第・部 ブリューゲルの周辺の世界
第八章 ウリッセ・アルドロヴァンディ『全偶蹄四足獣誌』の博物誌的・美術史的な意味
第九章 リヒテンシュタイン侯家コレクションの二人の偉大な樹立者 カール・オイゼビウス侯とヨハン・アダム・アンドレアス一世侯
コラム ロココ様式の金の馬車 リヒテンシュタイン侯家コレクションの絶品