永田 郁 著
A5判上製函入
本文464頁 カラー口絵8頁 挿図230点
古代インド美術は民間信仰の土壌の中でどのように発生し、展開していったのか。
民間信仰の神・ヤクシャ(夜叉)の造形分析を通じ、仏像や菩薩像の生成に民間信仰やその造形が果たした役割を明らかにする。
本書は、仏像や菩薩像の生成において、伝統的な民間信仰の神々(ヤクシャ、ナーガ、ハーリーティーなど)の造形に、新たな表現形式を付け加えることで造像が試みられたことを、現地調査や造形分析を通じて実証的に跡づけるものである。仏像誕生、石窟寺院の形成、南インドの宗教展開など、古代インド美術の深層を今までにない民間信仰の視点からみる研究成果。